【リードナーチャリング】=見込み客を顧客に育成できていますか?
2018年12月11日
普段、整骨院向けに産後の骨盤矯正ページを作ってるので、ユーザーさんのことが知れて良かったです。
気を付けなアカンね
目次
リードナーチャリングとは?
見込み客を獲得して顧客に育てるための戦略
リードナーチャリングとは、見込み客を顧客へと育成するための戦略です。
そのためには、あなたの商品・サービスをまだ認知していない、または認知しているけれど購入や利用を検討していない潜在顧客を見込み客として獲得する必要があります。
潜在顧客を見込み客(=リード)として獲得するために行う、マーケティング活動をリードジェネレーションと言います。
潜在顧客とひとことで言っても、いくつかのフェーズ(段階)があります。
顧客のフェーズに合わせたオンライン・オフラインでのマーケティング活動を行うことが大切です。
顧客の8段階フェーズ
潜在顧客 | 第1フェーズ | 潜在層 | まだ商品やサービスを知らない、認知していない消費者 |
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第2フェーズ | 浮遊層 | 商品やサービスを知っているかどうか、あいまいな消費者。 まだ興味本位な段階 |
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見込み客 | 第3フェーズ | 準顕在層 | 商品やサービスを知ってはいるが、あまり理解はしていない。 まだ必要性を感じていない消費者 |
第4フェーズ | 顕在層 | 商品やサービスを理解しているが、ライバルと検討中で迷っている消費者 | |
第5フェーズ | 準顧客 | 商品やサービスを熟知しており、ニーズも高い。 あと一押しが足りない消費者 |
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既存顧客 | 第6フェーズ | 新規顧客 | 商品やサービスを初めて購入・利用した消費者 |
第7フェーズ | リピーター | 商品やサービスに愛着を持ち、繰り返し利用してくれる消費者 | |
第8フェーズ | ロイヤルカスタマー(ファン) | 他の商品やサービスはほとんど利用せず、継続的に購入・利用してくれ、周囲に紹介してくれる消費者 |
例えば、上記の会話に出てきた6名に整骨院が産後の骨盤矯正メニューをセールスしようと思う場合、顧客の8段階フェーズに当てはめると次のようになります。
産後のママさん向けに産後骨盤矯正メニューを売りたい!
どうやって見込み客を獲得したらいいの?
出産経験のないAさんの場合
出産経験ないから骨盤矯正って初めて聞いた。
骨盤矯正って何?なんか痛そう…。
Aさんは産後に骨盤矯正が必要だという知識がなく、骨盤矯正自体を全く認知していない潜在層になります。
出産経験がないので、すぐには見込み客にはならないかもしれませんが、商品・サービスについての知識を身に着けて貰えると、もしママになった時には見込み客になって貰える可能性が高いです。
Aさんに対して考えられるリードジェネレーション(マーケティング活動)
- 現在かかえているお悩み(肩こり・腰痛・眼精疲労からくる頭痛・慢性疲労など)に骨盤矯正が効くことをアピールして、産後にも大切なことを啓蒙する。
- 若い女性(=今後、出産してママになる可能性のある女性)が行きそうな場所にチラシを置いたり、コラボしたり、タッチポイント(接点)を作っておく
- 整骨院に興味がない、接点がない人にも興味を持って貰えるようなイベントを企画したり、地域のイベントに参加する(ワークショップ・ワンコイン体験など)
産後骨盤矯正の必要性は知ってたけど、整骨院でできる認識がなかったBさん・Cさんの場合
産後に骨盤矯正が大切なのは知ってたけど、整骨院で骨盤矯正をするという発想がなかったので、ヨガで骨盤を整えた。
出産した産婦人科で、整骨院で骨盤矯正ができることなんて教えてくれなかったから知らなかった。
前からフラダンスをしていて、骨盤体操もあったのでそれで骨盤を整えた。
Bさん・Cさんは、「産後の骨盤矯正は大切」という知識はあったものの、整骨院で骨盤矯正ができることを知らなかったので、準顕在層になります。
ライバルとして検討してもらう段階にすらないので、検討材料として考えて貰えるようなアプローチが必要になります。
- 妊婦さん向けの商品・サービスを作っておき、そこから産後の商品につなげられるように導線を作っておく。
(例:マタニティ整体、逆子鍼灸、安産のための骨盤体操教室…など) - 産婦人科・ベビー用品店にチラシを置いたり、プレママ雑誌などに広告を出す。
- 妊婦さん向けのサービスをしているところとコラボする(例:マタニティヨガ教室、母親学級・父親学級、地域のプレママサークル)
整骨院での骨盤矯正を検討していたけど、障害があって通えなかったDさん・Eさんの場合
産後の骨盤矯正が整骨院でできることは、友達がやっていたので知っていた。
でも、子どもの預け先がなくて通えず、骨盤ベルトでセルフケアしていた。
妊娠中に妊婦雑誌を読んでいたので、整骨院で産後の骨盤矯正を受けたいと思っていた。
近所に子連れで行ける整骨院を見つけたので、そこに行こうと思ってたけど、ネット予約のシステムがなくて育児の空き時間に予約することができなかった。
検討段階に入っていたにも関わらず、
「子供を預けられないから」
「ネット予約がないから」
と、取り逃してしまっている層ですので、準顧客になります。
不安材料として考えられることは全て払拭しておくこと、他の整骨院との差別化を図ることが大切です。
- ネット予約・ライン予約など、営業時間以外にも予約できる手段を準備しておく。
- SNS(フェイスブック・Twitter・インスタグラム・ライン・ホームページ・ブログなどで、院のメリットを発信しておく)
- 紹介制度・紹介カードなど既存のお客様に新規顧客を紹介して貰えるような仕組みを作っておく。
- 簡易のキッズスペースを作ったり、バウンサーやベビーベッドを購入したり、子連れで来院する不安を払拭しておく。
リピートにつながらなかったFさんの場合
整骨院の初回体験はしたけど、家から遠くて車で通いたいのに駐車場がなくて2回目以降の施術を受けられなかった。
Fさんは、一度は施術を経験しているので新規顧客に該当します。
準顧客と同様、駐車場は近隣パーキングを契約しておいたり、近隣コインパーキング1時間無料サービスするなど、来院の障害を取り除いておくことが大切です。
そして、リピーターに育てるためのマーケテイング戦略が必要になります。
- 次回の来院につなげるために、リピートしやすい仕組みを作っておく
(次回用のクーポン券・ポイントカードなど) - メルマガ・ラインアット・DMなど、キャンペーン情報・イベント情報などを送れるコンタクト手段を作っておく
- アフターフォローで接触する機会を作る
そして、ロイヤルカスタマーにはリードジェネレーション(顧客獲得マーケテイング)のために協力してもらうシステムを作っておきましょう。
- 紹介制度・紹介カードなど、新規顧客を紹介して貰える仕組みを作っておく
- インスタグラムやTwitterなどSNSでシェアしたくなるような仕掛けを準備しておく
- お客様の声・口コミに協力してもらう
オンライン・オフラインでのリードジェネレーション
リードジェネレーション(顧客獲得マーケテイング)は、オンライン・オフライン両方で行っていくことが大切です。
オンラインでのリードジェネレーション |
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オフラインでのリードジェネレーション |
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リードナーチャリングの5つのステップ
リードジェネレーションで見込み客を獲得できたら、いよいよリードナーチャリングで顧客育成をスタートさせましょう。
ポイントは顧客の段階フェーズに合わせて、知識・検討材料を与えて育てていくことです。
ステップ1:見込み客をどの段階フェーズか分類する
ワークショップや体験会を開催した時にアンケートをとる、メールマガジンに登録して貰う際にチェック項目を作る、など見込み客がどの段階フェーズにいるのか、分かるようにしておきます。
ステップ2:自社の商品・サービスがどういう消費行動プロセスで購入・利用されているか分析する
消費者が購買行動を起こすまでには、心理・行動のプロセスがあります。
いきなり売り込みをかけるのではなく、消費行動プロセスに合わせてセールスプロモーションを行いましょう。
そのためには、モデルユーザー(ペルソナ)がどんな行動をして商品購入・サービス利用に至ったか、カスタマージャーニーマップを作成して分析したり、消費行動モデル(AIDMAやAISASなど)に自社の商品・サービスを当てはめて考えてみましょう。
ステップ3:見込み客の段階に合わせたアプローチをする
消費行動プロセスの分析結果に基づき、顧客フェーズに合わせてアプローチしていきます。
メールマガジンの場合、ステップメール(事前にタイミングを決めて、顧客に理解・啓蒙を深める順番に配信される複数のメール)を作成しておくと良いでしょう。
また、顧客の段階に合わせた動画講座・診断ツールなどのコンテンツを準備しておくと、知識を与え、教育し、価値を伝えることができます。
商品・サービスを知ってもらう→ニーズを高める→ライバルとの違いを認識してもらう→欲しい・利用したい気持ちになって貰う
…というように段階を踏んでアピールしましょう。
ステップ4:クロージング前の準備をする
検討段階で不安に思う材料、障害になりそうなこと、ライバルと比較されそうなことは全て取り除いておきましょう。
ステップ5:クロージング
ステップ4までは、いわばプレゼンのようなものです。
世の中の消費者は、優柔不断で誰かに背中を押して貰わないと行動できない人がたくさんいます。最後の一押しが足りないと「欲しいけど今じゃなくてもいいや」と、いつまでも見込み客のままです。
なぜ、「今じゃないといけないのか?」と背中を押しましょう。
期間限定のオファーをつける、今購入しないことで後から起こるリスクを説明する、商品保証をつける…など、決断を促して先延ばしされないようにしましょう。
リードナーチャリングのまとめ
いかがでしたでしょうか?
あなたの店舗・会社では、見込み客を獲得して、顧客の段階に合わせて育てていくプロセスをしっかり確立できていましたか?
- まずは、リード(見込み客)を獲得する!
- 見込み客を分類する!
- 自社の購買プロセスを分析!
- 分析結果に基づき、顧客段階に合わせてアプローチ!
- クロージングを忘れずに!
ぜひ、日々のマーケティング活動をに「リードナーチャリング」を取り入れてみてくださいね。