4ステップでユーザーを虜にするための本!「ハマるしかけ」
2018年04月11日
今回、紹介するのはフック・モデル(ハマるしかけ)を使って、商品を定着させたり、ユーザーにリピーター・ファンになって貰ったりするために、サービスを成長させる4つのステップを教えてくれる本「ハマるしかけ―使われつづけるサービスを生み出す「心理学」×「デザイン」の新ルール―」です。
「デザイン」といっても、「仕組み作りをする」という意味でのデザインなので、デザイナー向けではなく、経営者・企画担当者・広報担当者・マーケティング担当者などに読んでいただくといいのではないでしょうか?
本の帯にも図が載っている、フック・モデルの図です。
簡単に言うと、消費者に「トリガー(きっかけ)→インベストメント(投資)→アクション(行動)→リワード(報酬)→」のサイクルを回して貰えるような、仕組みを作りましょう!という本です。
なので、1回きりのサービス・商品を扱っているお店や会社、新規顧客獲得がメインのお仕事の方には向いてない本です。
リピーターやファンを増やしたい!という方にはぜひ読んで頂きたいですね。
各章の最後には、「リメンバー・アンド・シェア」という箇条書きのまとめと、「今すぐやってみよう」という実践するための質問項目があります。
自社の商品やサービスをどう改善したら良いか、具体的に見直せる問いかけが書かれているので、仕掛け作りの大きな手助けになると思います。
実例が多いので、「なるほど」と思うことも多いのですが、翻訳本なので日本と事情が違うことも多く、全然ピンとこない実例もありました。
(特に最後の方の聖書アプリの章)
また、フェイスブック・ツイッター・インスタグラムなどのSNSを例に出されることが多いので、SNSを全くしてない方も「?」と思うことが多いのではないでしょうか。
(若い方なら大丈夫だと思いますが…)
「○○効果」のような心理学の知識は、既に勉強されたことがある方には、おなじみの用語しか出てこないので、心理学をマーケティングに活かしたい!と思ってこの本を読むと物足りないかもしれません。
「ハマるしかけ―使われつづけるサービスを生み出す「心理学」×「デザイン」の新ルール―」の目次
はじめに
イントロダクション
Chapter1 THE HABIT ZONE ハビット・ゾーン(習慣化された領域)
なぜ習慣がビジネスによい影響を与えるのか
習慣は顧客生涯価値を上昇させる
習慣は急激な成長をもたらす
習慣は競争力を高める
ユーザーの心を掴む
ハビット・ゾーン(習慣化された領域)
ビタミン剤か鎮痛剤か
フック・モデルに飛び込もう
Chapter2 TRIGGER トリガー(きっかけ)
習慣は作り出すものではなく、積み重ねである
外的トリガーとは
外的トリガーの種類
①有償(Paid)トリガーとは
②名声(Earned)トリガーとは
③口コミ(Relationship)トリガーとは
④自己(Owned)トリガーとは
内的トリガーとは
きっかけを作り上げる
Instagramのトリガーを紐解く
Chapter3 ACTION アクション(行動)
行動する vs. 行動しない
モチベーション
広告に見るモチベーション例
能力
Facebookのログイン
Twitterボタンで共有
Googleで検索
アップルのiPhoneで写真を撮る
Pinterestのスクロール
モチベーションと能力、どちらを先に増やすべきか
Twitterのホームページの進化
経験則(ヒューリスティック)と認識について
希少効果
フレーミング効果
アンカー効果
エンダウド・プログレス効果
Chapter4 VARIABLE REWARD リワード(予測不能な報酬)
報酬とは何か
予測不能とは何か
トライブ(集団)、ハント(狩猟)、セルフ(自己)の報酬
トライブ(集団)の報酬
Facebook
Stack Overflow
League of Legends
ハント(狩猟)の報酬
ギャンブル・マシン
Twitter
Pinterest
セルフ(自己)の報酬
ビデオゲーム
eメール
Codeacademy
報酬システムをデザインするのに大切なこと:予測不能な報酬はフリーパスにはなりえない
自主性の維持
有限的な予測不能性を知ろう
どの報酬を提供すべきか?
Chapter5 INVESTMENT インベストメント(投資)
態度の変化
労力に対する不合理な自己評価
人は過去の行動との一貫性を求める
人は認知的不協和を避ける
ちょっとした作業
価値を貯める
コンテンツ
データ
フォロワー
価値を貯める
コンテンツ
データ
フォロワー
評価
スキル
次のトリガーを生み出す
Andy.do
Tinder
Snapchat
Pinterest
Chapter6 WHAT ARE YOU GOING TO DO WITH THIS?
フックモデルをどのように活かせばよいのか
操作の倫理性
ファシリテーター(住人)
ペドラー(商人)
エンターテイナー(芸人)
ディーラー(売人)
Chapter7 CASE STUDY:THE BIBLE APP
ケース・スタディ:聖書アプリ(Bible App)
始まり
いかに習慣を形成するのか
神聖なきっかけ
神の栄光がデータの中に
神からの褒美
Chapter8 HABIT TESTING AND WHERE TO LOOK FOR HABIT-FORMING OPPOTUNITIES
習慣性のテストと習慣化をうながす機会を探る
習慣テスト
ステップ1:調査
ステップ2:仮説
ステップ3:改善
習慣性を形成する機会を見つけるということ
初期行動
実現を可能にする技術
インターフェースの変更
Appendix 付録