安定した収益を確保できる!?サブスクリプション・マーケティングとは?
2018年07月23日
にわかに注目されている「サブスクリプション・マーケティング」とは?
目次
「〇〇放題」や「毎月〇〇円で▲回お届け」のように、定額制サービスのことを「サブスクリプション・サービス」と呼びます。
雑誌の定期購読や会員制スポーツジムなど、同じようなサービスは昔からありましたが、PhptoShopやIllastratorなどデザイン系ソフトで有名なAdobeの定額制メンバーシップ「Adobe Creative Cloud」や、定額制動画配信サービスのHulu・Netflix、送料が無料になったり動画見放題・音楽がダウンロードし放題のAmazonプライム会員など、ネット業界で盛んに取り入れられるようになり、それが今飲食業など別の業界にも広まりつつあります。
サブスクリプション方式を取り入れることで、どんなメリットがあるのか?
どう取り入れたら良いのか?サブスクリプション・モデルを取り入れるための「サブスクリプション・マーケティング」について考えてみたいと思います。
サブスクリプション・サービスのメリット
なぜ、様々な業界でサブスクリプション方式が取り入れられるかというとメリットがあるからです。一番大きなメリットは「安定した収益を確保できる」ということでしょう。
- 安定した収入を確保できる
→定額制サービスを継続して貰うことで、閑散期にも安定した収入を期待することができます。 - 新規顧客を獲得しやすい
→「○○放題」というのは顧客にとっても魅力があるため、新規顧客へのアピールポイントにもなります。 - 接触回数が増えることで、定額サービス以外も売れるようになる
→とあるカフェでは、コーヒー飲み放題の定額サービスを始めたことでお客さんの来店回数が増え、サンドイッチやスイーツなど定額サービス以外の売り上げがアップした…という副産物があったそうです。
各業界でのサブスクリプション・マーケティングの事例
治療院専門HP制作会社:ポータルズ
手前味噌で恐縮ですが、ゆる研を運営している弊社株式会社ポータルズでは既存のお客様でサポートコースにご加入頂いたお客様には「バナーBank」「チラシBank」「プレゼンBank」のダウンロードし放題と、「動画講座」を提供しています。
治療院専門のHP制作会社なので、ブログで使えるオリジナルイラストやバナー、院内に掲示できるチラシ、カウンセリングの際に使えるプレゼン資料など、治療院に特化したサブスクリプション・サービスです。
バナーや資料を1つ作っておくと、多くのお客様に使っていただけるので汎用性の高い素材を準備することがポイントです。
コスメのサンプルボックスが毎月届く:BLOOMBOX
コスメの口コミサイト@COSME(アットコスメ)が運営する、コスメのサンプルが毎月届く定額サービスです。定期継続会員プラン・6ヶ月会員プラン・12ヶ月会員プランと3つのプランがあります。
お客さんは色んなサンプルを試してお気に入りのコスメを見つけることができる、化粧品メーカーは多くのお客様に試供品を届けることができる、企業は毎月の収入がある…と、三方良しの理想的なサブスクリプション・モデルです。
化粧品のサンプルって、デパートのカウンターで無料で貰えるけどBAさんに何か売りつけられそうだったり、色んなブランドのサンプルを揃えようと思ったら大変なんですよね。
このモデルを真似して、小規模で商店街の中で三方良しのサブスクリプション・マーケティングを考えてみても面白いかもしれません。
月額制ファッションレンタルサービス:airCloset
ファッションの定額レンタルサービスはいくつかあって、メンズ専用だったり、ブランド専門だったり、気に入ったら買取もできたり、それぞれ特色がありますね。
仕事をしてて忙しいと「今日、何着よう?」と悩む暇すらなくて、適当に着たら下は縦縞・上は横縞なんてこと…私だけでしょうか?
プロのスタイリストがコーディネートを選んでくれて、しかも返却期限がなくて、クリーニング不要で返却できるという手軽さが嬉しいですね。
お客様の持っている問題を解決してくれるパターンの定額制サービスは、他にもありますが(働いてて忙しい主婦のために、献立と食材を毎月届けてくれるOisixなど)これから伸びていくのではないでしょうか。
新車に乗れる!定額制のマイカー賃貸:カルモ
以前からレンタカーで車を借りられるサービスやカーシェアリングのサービスはありましたが、新車を定額制で借りられるという、画期的なサービスです。
車って維持費が高いから、若い人の車離れが進んでると言われていますよね。
でも、このサービスなら自動車税・自動車保険・車検代がかからずに乗れてしまうんです。
リース期間終了後は買取・返却・乗換えから選べるので、「じっくり乗ってから決めたい」とか「次々と色んな車に乗ってみたい」という様々なニーズに応えることができます。
高額商品を扱っている場合は、「分割払い」より「リース」の方がハードルが下がりそうなので応用できそうですね。
サブスクリプション・マーケティングを導入する時に気をつけること
ユーザーにとっても、企業にとってもメリットの多いサブスクリプション・サービスですが、デメリットもありますので導入する前に気をつけておかないといけないことがあります。
- 定額制サービスを始めることで利益は出るか?
→当たり前のことですが、粗利が低かったり手間がかかるサービスを定額制にしてしまうと利益は出ません。
また、定額制ばかりが売れてしまい他に支障が出る…ということもあります。
(音楽業界はCDが売れなくなり、出版業界は紙媒体が売れなくなりました)
しっかりシミュレーションしてから導入しましょう。 - 継続してもらえるか?
→定額制サービスは継続してもらえないと安定収入が得られないので意味がありません。
提供するコンテンツ・サービスに飽きられないよう工夫が必要です。
上記で紹介した、サンプルコスメが届くサービスは時々スペシャルBOXがあったり顧客を魅き付けるキャンペーンを定期的に行っています。
また、顧客の利用状況が低下してきた時にメールで利用を促したりしているサービスもあります。 - 利用しやすい料金体系か?
→サービスが魅力的でも、料金が高すぎるとハードルが高くなります。
料金を決める時は、松竹梅の法則といって一番利用して欲しいプランを真ん中にして、上位プラン・下位プランを作っておくと真ん中のプランが選ばれやすくなります。
例えば、カフェのコーヒー飲み放題サービスは1店舗限定なら下位プラン、全店舗で使いたいなら上位プラン、というように料金が分かれています。
また「初月無料」「お試し期間あり」などがあると、心理的ハードルは下がります。 - 定額サービス以外にオプションはあるか?
→サブスクリプション・サービスがあると顧客の接触頻度が高くなるので、定額制サービスの商品が売れることも多々あります。
「〇〇放題だから、これ追加しちゃってもいいか~」とお財布の紐がゆるくなります。
お財布の紐がゆるくなった時に気軽に買えるオプションを用意しておくと顧客単価が高くなります。
まとめ
サブスクリプション・マーケティングは上手に導入できれば、安定した収益を確保できるので、メリット・デメリットをしっかり見極めて、ご自分の商品・サービスに応用してみましょう!